寒さでガチガチになった体と心に、ふと感じる温かな風。
「おっ、これはもしや春の予兆!?」と思ったら、それこそが 「東風凍を解く(こちこおりをとく)」 かもしれません。

72候(しちじゅうにこう)とは、日本の伝統的な暦「二十四節気」をさらに細かく3つに分けたもので、季節の移ろいを 「肌感覚レベル」 で表したもの。
「東風凍を解く」はその 第一候 にあたり、ちょうど 立春(2月4日ごろ) に訪れる 「春の幕開け」 を象徴する言葉です。

「でもまだ寒いんですけど!?」と思うあなた、大丈夫です。日本の春はいつだって ツンデレ なのです。

「東風凍を解く」とは?

 読み方:こちこおりをとく
 時期:立春(2月4日ごろ)
 意味:冬の間に凍っていたものが、東風(こち)によってゆるみ始める

「東風(こち)」とは、東から吹く春の風のこと。
寒い冬を耐え抜いた大地や川の氷が、その風で少しずつ溶け始める、まさに 「冬将軍の退場シグナル」 というわけです。

とはいえ、2月初旬といえば、まだまだ寒い。
「春はもうすぐ!」と浮かれた人が、厚着をやめて風邪をひく季節でもあります。(経験者は語る。)

「東風」といえば…? ユーモアを交えて解説!

「東風」と聞いて、何を思い浮かべますか?
実は日本の文化や文学には、この「東風(こち)」がけっこう登場するんです。

① 菅原道真と「東風吹かば」

あの学問の神様、菅原道真 の有名な和歌に、こんな一節があります。

「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」

(東風が吹いたら、その香りを届けておくれ。私がいなくても、春を忘れずに咲いておくれよ。)

これは、左遷されて太宰府に送られた道真が、都の梅を思いながら詠んだ一句。
そう、東風は「春の使者」 なのです。

…でも、道真公の気持ちを考えると、これは 「涙なしでは読めない東風エピソード」 ですね。(合掌)

② うっかり春服デビューすると…

「東風が吹くなら、もう春でしょ!」と油断して、コートを脱いで春服デビューしたら…

🌨 「寒っっっ!!!」

というのも、この時期の春風は 「ただの小手調べ」
冬が完全に退場するのは、まだもう少し先なのです。

つまり、「気が早い春ファッション勢が震えながら歩く時期」 でもあるわけですね。

③ 東風 vs. 花粉

東風が吹き始めると、もう一つの春の使者がやってきます。
そう、「花粉」 です。

🌲 「東風、春を連れてくるのはいいけど、スギ花粉までセットで連れてこなくていいから!」

…そう叫びたくなる人も多いはず。
春の訪れは嬉しいけれど、花粉症持ちには 「地獄の入り口」 でもあるんですよね。(涙)

「東風凍を解く」を感じる瞬間

さて、実際に「東風凍を解く」を体感する瞬間ってどんなときでしょう?

 散歩中に、ふと感じるぬるい風
 日差しが少しだけ柔らかくなった気がする
 鳥たちのさえずりが増えてくる

そんな小さな変化に気づいたら、あなたは 「春の先取り名人」 です。

ちなみに、寒さが和らいだからといって 「今夜はビールが美味い!」 とベランダで飲み始めると風邪をひくのでご注意を。(←実体験)

まとめ:「東風凍を解く」は春の合図!でも油断は禁物!

 「東風凍を解く」=春の幕開け
 でも、まだ寒い日もあるので油断禁物!
 花粉症勢にとっては試練の始まり…

この時期の楽しみ方は、「ちょっとだけ春を感じつつ、まだ冬の覚悟もしておく」 こと。

無理に薄着になる必要はありません。
でも、日差しの変化や風の匂いを楽しむ余裕があれば、日本の四季をもっと深く味わえる はず。

寒い冬ももう少しの辛抱!
春の訪れを、じわじわと楽しんでいきましょう!